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生駒の地理    

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(地図はすべてクリックで拡大できます。)

 〇生駒の地理の最大の特徴は、4つの川(天野川・山田川・竜田川・富雄川)と3つの山系(生駒山地・矢田丘陵・西之京丘陵)が生駒四河川の水源・分水嶺地帯に収れんしていることです。それを踏まえながら、まず、右の生駒市~奈良市中西部の地形図を見て、以下の説明文をお読みください。 

 〇生駒市西部の奈良県と大阪府の府県境沿いには、生駒山地(連峰/山脈) が南北に走っている。その東側の生駒市と奈良・大和郡山両市の市境沿いには南北矢田丘陵(記紀・万葉では「平群の山」)が並立している。この山地と丘陵の間には竜田川が流れ、その上流域は生駒谷、現壱分・有里より南の下流域は平群谷と呼ばれる。矢田丘陵の東側には西之京(京阪奈)丘陵があり、この2つの丘陵の間には富雄川が流れ、その流域は鳥見とみ(富雄)谷と呼ばれ、その最上流地域は高山谷(古くは鷹山谷)と呼ばれる。なお、高山谷と天野川最上流地域の田原谷南部をも鳥見谷ということもあった。西之京丘陵の東側には秋篠川が流れる。 

 〇生駒山地は、北は淀川、南は大和川に至る、東西4~5km、南北35kmの細長い山地。矢田丘陵は、北端を白谷(現生駒市上町・白庭台)、南端を法隆寺付近とし、南北約13㎞。西之京丘陵は、北端を北大和、南端を大和郡山城付近とし、南北約10㎞。

 〇生駒は4つの河川(竜田川・富雄川・天野川山田川)の誕生地であり、生駒北部は、それら生駒四河川の源流・分水嶺地帯となっている。 

 生駒山は、生駒山地の全部または部分をいう場合、その主峰(標高642m)とその近くの峰々をいう場合、主峰のみをい う場合、の3通りがある。

34  生駒山地は、古くは、西側に、海の向こう方面への門戸的役割を果した河内湾・河内潟・河内湖、東側南部には生駒谷・平群谷、その東側に並立している矢田丘陵をはさみ、大和湖(奈良湖)を擁していた(右の地図 ご参照)。

33_20191022222501   生駒山地・矢田丘陵をめぐる行政区地図⇒

 

 

 

 〇生駒四河川の水源・分水嶺地帯をとりまく水系・・・(この地図ご参照)近畿地方の一級水系大和川水系奈良県の水系淀川水系 古代、京都は瀬戸内海と日本海の陸内港「逆・日本史 3」.pdfの第一章をご参照)

   ・山田川は木津川と合流、その合流地点より、遡れば伊賀を経て伊勢湾・東国と、宇陀など大和深部地域へと通じ、下れば淀川と合流する。天野川は淀川と合流、その合流地点より、遡れば山城を経て琵琶湖・日本海各地へと通じ、下れば大阪湾へと通じた。富雄川・竜田川は大和川と合流、その合流地点より、遡れば飛鳥など大和各地に通じ、下れば大阪湾を経て、瀬戸内海各地・九州・更には朝鮮半島へと通じた。川・海路が人・物・情報を運ぶルートであった先史時代・古代、生駒四河川の源流地帯はそのルートが集中しており、人・物・情報のネットワークの結束点となっていた。

   ・先史・古代にあっては、生駒四河川の水源・分水嶺地帯には、海の神を祀る住吉神社があることでわかるように、海からの入江が深く入り込んでいた(古代日本の地形ご参照)。 

   ・古代に大和は東西南北に走る水系による日本海・瀬戸内・太平洋を結ぶ、ヒト・モノ・情報のネットワークを形成するが、それは、生駒四河川の水源・分水嶺地帯を結束点とするネットワークが拡大したもの、あるいは、弥生時代に入って水田耕作が葦の生い茂る大阪平野・奈良盆地・京都盆地に拡大することにより葦原中国が形成されることで、日本列島の結束点は生駒四河川の水源・分水嶺地帯より葦原中国と呼ばれた地域に移行したものといえるのではないか。

   ・奈良時代、木津川に泉津いずみのつと呼ばれた港があり、この港でおろされた荷が平城京に運ばれた。この木津川を東にさかのぼると名張盆地、北に行くと巨椋おぐら池、さらに北へさかのぼれば宇治川を経て琵琶湖、その先は北陸、日本海。西へ下れば淀川を経て大阪湾、瀬戸内海。

 

 〇<参考過去のことを正しく知るためには、過去の地理を知らなければならない。

    ・古代日本の地形

    ・Q.草の舟での3万年前の航海(与那国島→西表島)再現実験(16.7.17~16.7.18)の失敗(ご参照)の原因は? A.3万年前の海と陸が今と同じだったはずだという思い込みが原因なのでは(ご参照)。

    ・海のない信州になぜ「御船祭り」があるの?⇒この記事に答が書かれています。

 〇生駒の古道、古蹟、城砦、地名の位置が分かる地図、地形が分かる写真はこちら

 
 

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